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は行ま行や行ら行わ行

【なから】 『だいたい』『ほぼ』のこと
「なから、いいんじゃねえかい」と言ったら、「だいたいいいんじゃないでしょうか」という意味になります。また物事がほぼ完了しかかったような時に、「なからだね」というような言い方をします。
【ながら】 『大体』の意味。
「なから」ともいいます。
【なるい】 『あまい』『ゆるい』といった意味
「楽な」「簡単な」「やさしい」などのニュアンスももちます。
「この仕事は、けっこうなるい」と言ったら、「この仕事は、けっこう楽だ」という意味になります。
【なんたらず】 『たいしたことない』の意味。
学校行きたくない子供に向かって「雨が降ろうが風が吹こうがなんたらず!」など、逆境に対しても負けないという励ましの言葉によく用いられます。
-に-
【にる】 料理などで煮物をするときの「煮る」ことですが、地域によっては「ご飯を炊く」という代わりに、「ご飯を煮る」というところもあります。
【にやかい】 『賑やか』『賑わっている』こと
「人がたくさんいて、街がにやかいねぇ」というような言い方をします。また、「子ども達が、にやかいねぇ」などと言った時は、「元気がいいね」とか「騒がしい」といったニュアンスも含まれています。
-ぬ-
【ぬくとい】 『温かい』
 使用例 冬場にお風呂に入って「ああ、ぬくとい、ぬくとい」
【ぬるまっこい】 『ぬるい』『なま温かい』こと
「このお茶、なんだか、ぬるまっこいねぇ」というような使い方ですが、少し満足できないニュアンスが含まれています。
-ね-
【ねえ(姉)さん】 女性に呼びかける時、とくに血縁・縁者でなくても「ねえさん」が使われることがあります。
「ねえさん、ちょっとそこのモノ、こちに取っておくれや」というような言い方です。男性を「兄」と呼ぶのと対になっています。どちらも相手に対して親しみを込めた表現になっています。
【ねえる】 これはまさに『眠っている』『眠る』こと。
間に「え」が入って強調するような感じになります。あるいは「眠る」と「寝る」を微妙にちがえているのでしょうか。「いま赤ん坊がねえってる」「疲れたから少しねえるか」というような使い方をします。
【ねえ湯】 『煮え湯』『ぐらぐらと熱く沸いている湯』のこと
「帰る」意味の「けえる」、「入る」意味の「へえる」と同じような訛り方です。
【ねこ】 主に農作業などに使われる荷物運び用の小さな『一輪車』のこと
「おい、ちょっと、そこのねこ持ってきてくれや」というように言います。
【ねておきる】 『寝る(眠る)』の意味。
横になるという意味と違い、睡眠をとるという意味でよく使います。「これでぐっすり寝て起きれますよ~」。ちなみに横になって寝るは「寝っころがる」がポピュラーな使い方です。
-の-
【ののさま】 『仏様』『ご先祖様』のこと。
「ののさまにお線香をあげる」は「仏壇に行って仏様にお線香をあげる」という意味です。『のんのさま』という所もあります。
【のぼる・くだる】 「南に向かう」ことを「のぼる」と言い、「北に向かう」ことを「くだる」と言います。
一般に地図などを見る時に使われる「北上する」とはまったく逆になっていますが、南方向に首都東京があること、松本平の南高北低の地形から、地元では昔からこの言い方がしっくりくるようです。