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は行ま行や行ら行わ行

【だいじょぉ?】 『大丈夫?』の意味。
転んだ友達に「だいじょぉ?」などと小さい子供も使います。
【だじ】 『~です、~だよ』の意味。
断定の度合いを強めたり、強調する言い方です。相手の意見に同調して「そうだじ」というような使い方をします。「うまい肉だじ買ってきましょや」、こんなお店の看板も街で見かけます。
【~だだ】 断定とか、相手に問いたす時に使う。
「~だだ」と短く止める時は断定して強調する場合、また「だだぁ」と語尾が上がる時は『~ですか』と相手に問いただす際に使います。従って「そうだだ」は『そうなんです』、「いくだだぁ」は『行くんですか』の意味になります。
【だだよ】 『~したんだ、~なんだよ』の意味。  
「昨日、先生に会っただよ」というような使い方をします。
【たたる】 『建つ』の意味。
「家がたたる」という言い方をします。決してその家が呪われているという意味ではありません。但しこの「たたる」は、ビルなどの大きな建物にはあまり使われないようです。
【~だっけ】 『~だったかなぁ』『~だったかしら』と、疑問を投げかける時に使います。
[~だっけか]というように最後に「か」を付けることもあります。
【だで】 『~だから』の意味。  
「行ってるで」(行ってるから)のように「だ」を省略することもあります。また、接続詞として使うこともあり、「だから言わんこっちゃない」を「だで、言った通りだ」と言います。
【だでせえ】 [だで]と[せぇ]をワンセットにして、『ですからね』『だからね』の意味で用います。前の内容を受けて、話を次につなげていくようなときに使います。
【~だに】 
使い方でニュアンスが変わってくる面白い言葉です。
「そうだに」と語尾を下げて言ったら『そうなんだよ』の意味。また、「帰ってくればいいだに」と語尾を伸ばして発音したら『帰ってくればいいのに』と相手を説得したり誘う感じになります。
【だもんで】 『~なので、~だから』の意味。
「肩こったもんで」(肩こったので)、「暑いもんで」(暑いので)のように「だ」を省略することもあります。また、接続詞として使うこともあり、「だからさぁー」を「だもんでさぁー」といいます。
【○○だわさ】 『○○ですよ』
 経営者の会話 A「景気が悪くて困るんね」B「ふんと(本当)に、そうだわさ。どうにかしてもらいたいよ」
たんのうする】 『満足する』『納得する』などの意味で用います。
学術や技芸に練達してうる「堪能」と同じ字を充てますが、「これで、たんのうしたかい」といった言い回しで、「これで満足しましたか、納得しましたか」の意味になります。
【たんまり】 『満足する』『満腹』『飽き飽きする』などの意味に使います。
宴席などでご馳走を勧められた際に、「もう、たんまりです」と返して、「もうお腹がいっぱいで満足しています」という意を表します。また同じような作業を長時間続けて「もうたんまりだ」と言った時には、「もう飽き飽きしてうんざりだ」という意味になります。
-ち-
【ちだらまっか】 『血だらけ』の意味。
「包丁で指を切って、血だらまっかになった!」などというような使い方をします。
【ちゃ】 『ちゃん』のこと。
親しい人の名前の下につける「ちゃん」のこと。「美代子ちゃんがねー」を「美代ちゃがねー」などというように使います。
【チャッとやる】 『さっさとやる』
「ぐずぐずしてないで、チャッとやれや」という使い方をします。
【ちょんこずく】 『調子にのる、うかれている、ふざける』こと。
お母さんが子供に「ちょんこずいてないで早く宿題しなさい!」などというように使います。
【ちんがら】 『片足で歩く』
 使用例 子供が「ちんがらかいて、あっこまで競争するか」 見舞い客に「スキーで足を折ってね、しばらくはちんがらさ」
【ちんまい】 『ちいさい』こと。
「ちんまい犬だねー」というような使い方をします。
-つ-
【つめかう】 『詰め込む』のことで、箱などにモノをしっかり詰め込むことをいいます。
「中でガサガサしないように、しっかりとつめかっとくれや」というような言い方をします。
【つもい】 「窮屈できつい、サイズが小さい」こと。
『この靴つもい』『この服つもい』などといった使い方をします。
-て-
【~で】 「明日行くので、頼むわい」といったら、「明日伺いますので、お願いします」の意味になります。従って「~で」は、『~だから』『~ので』という使われ方です。
語尾の「~わい」と対で使われるケースも多いのですが、「明日行くでね(「明日行きますからね」という意味)」というように単体で使われることもあります。
【てきない】 『疲れる、疲れている』という意味や状態。
「今日は朝から野良仕事でてきない」などといった使い方をします。また、「ない」と「ねぇ」に変えて「てきねぇ」という使い方も一般的です。
【~でござんす】 『~でございます』の意味。
時代劇にでもでてきそうな言葉ですが、いまでも時折、お年を召した方が使っているのを耳にします。「おはるかでござんす」で「おひさしぶりです」、「おはようござんす」で「おはようございます」となります。
【てんこ盛り】 『山のように盛る』こと
「ごはんをてんこ盛りにしたから、たくさんおたべ」「そんなにお灸をてんこ盛りしたらヤケドするよ」という使い方をします。
【てんで】 『それぞれ、ばらばら』の意味。
「一緒じゃなくてもてんでに来りゃいいわ」などという使い方をします。
-と-
【とう】 『足跡』の意味。
【~どぉ】 『~だよ』の意味。
これも使い方でニュアンスが変わってくる面白い言葉です。「そりゃ、だめどぉ」というような使い方をしたら、「それは、ダメだよ」という意味で、気持ちに少し諦めのニュアンスが入ってきます。一方、強く断定的に言う時は「そりゃ、ダメどぉ」というように語尾を短く切って言います。
【ときに】 『とりあえず』の意味。
居酒屋で「ときにビール下さい」などという使い方をします。
【とっさ・かかさ】 『お父さん』『お母さん』のこと
「父(とと)さま」「母(かか)さま」が短くなったものでしょうか。同じように、「お祖父さん」「お祖母さん」のことを[じっさ][ばっさ]と言います。
【とっとする】 『さっさとやる』
 使用例 さぼっている部下に「さあさあ、遊んでないでとっととやってくれ」
【とっぱずす】 『外す』の意味。
大掃除で「さぁ、ふすまをとっぱずすでー」などという使い方をします。
【とびっくら】 『かけっこ』『徒競走』のこと。
「とびくらべ(跳び比べ)」からきたのかも知れません。子供たちが「あの橋までとびっくらしよう」といった使い方をします。
【とぶ】 『走る』こと。
集合時間ギリギリに駆けつけ、「間に合わないからとんできたんです」などという使い方をします。「とびっくら」は運動会とかの競走のことを言います。
【とぼくれる】 「恍(とぼ)ける・惚(とぼ)ける」のことで、『知らないふりをする』『しらばくれる』『ぼける』の意味。
「おめぇ、とぼくれてるんじゃねぇぞ」というような言い方をします。
【とんでく】 『走っていく』『急いでくる』という意味。
「いますぐ、とんできとくれや」と言ったら、「いますぐに、来てください」の意味になります。
【とんびき】 『がまがえる(蝦蟇ガエル)』『ひきがえる』のこと
「さっき、田んぼの土手に、でっけえ、とんびきがいたじ」というような使い方をします。