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誕生日記念の新聞 プレゼントの両親に感謝

小林昌弥さん(小布施町)

20年分の誕生日の新聞

 小林昌弥さんには忘れられない日がある。流通経済大学生だった20歳の誕生日を迎えた時、両親からある箱を渡された。その中には3月12日の日付ばかりの信濃毎日新聞がどっさり。なんと両親は昌弥さんが生まれてから20歳になるまで、昌弥さんの誕生日の新聞をとっておいてくれたのだ。

 昌弥さんは、驚きとうれしさでいっぱいになり、自分が大切に育てられているという実感と、今まで以上に両親に対して感謝の気持ちが生まれたという。
  「子どもの記念になればと始めました」と話す父親の与四郎さんと母親の久代さん。昌弥さんが生まれた時、何か記念にと考え、身近にあってとって置きやすい新聞を残すことを思いついた。

 表彰式では、「なにもしていない自分が表彰を受けるのは恥ずかしい。両親におめでとうと言ってあげたい」と両親へのねぎらいの言葉で感想を述べた昌弥さん。昌弥さんが思いのほか感激してくれたことに、両親も新聞を残しておいて良かったと喜ぶ。

 「古い新聞が多くなってくると、紙面を時々見て、その当時の家族の出来事を思い出していました」と感慨深げに話す与四郎さん。家族の20年間のさまざまな思い出にも昌弥さんの誕生日の新聞は役立っている。
 両親は、昌弥さんが20歳を過ぎても、昌弥さんの誕生日の新聞を毎年残し続けている。弟の和弥さんにも誕生日の新聞を残している。昌弥さんと同じように、和弥さんの20歳の誕生日に渡すつもりだ。

 「物を書く仕事をしたい」と自分の夢に向かってすすむ昌弥さん。「いつか結婚し、子供ができたら、両親と同じように自分の子どもにも新聞をとっておいてあげたいですね」と話す。