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 音読しているときの脳はフル回転!

記憶や学習、感情をコントロールする前頭前野。ここをきたえるのに効果的なのが「音読」です。
文章を声に出して読むと、前頭前野が活発にはたらくことがわかりました。
テレビを見ているとき前頭前野は休んでいる

 テレビを見たり、コンピューターゲームをしたりすると、いろいろな情報が入ってくるので、脳が刺激されて活発に働くように思いませんか。でも、実際には、脳のごく一部だけを使っていて、前頭前野はあまり使っていないことがわかりました。

 それに対し、音読しているときは、前頭前野を始め、脳のいろいろな場所が活発に働きます。下の図を見ると、その違いがよくわかりますね。テレビやコンピューターゲームで遊ぶ時間が長いと、前頭前野がなまけて、よくはたらかなくなるかもしれないので気をつけましょう。

音読を続けると記憶力がアップする

音読が脳に与える効果は、「単語記憶力テスト」でも確かめられました。このテストは、用意した単語を2分間でどれだけ覚えられるか、小学生10人にためしてもらったものです。(下のグラフ)  音読を続けたあとにテストすると、単語の記憶力がふだんより20%以上もアップしていました。  これは、音読によって前頭前野がウォーミングアップして、いつもよりかっぱつにはたらいたからだと考えられます。 毎日、音読を続ければ、前頭前野の働きはもっともっとよくなる可能性があるのです。

 

何もしないで記憶できる単語の数と、2分間の音読トレーニングをした後に記憶できる単語の数を比べてみました。音読をした後のほうが2語近く多く覚えられました。

脳のどこがはたらいている?
いろいろなことをしているとき、脳のどこがはたらいているのかをしらべてみました。
赤い部分が脳のなかでも活発にはたらいているところです。
音読しているとき

新聞や本を読むとき、声を出して読むか出さないで読むかで、脳のはたらきがちがいます。音読しているときは、前頭前野をはじめ、いろいろなところがはたらいていることがわかります。

声を出さないで読んでいるとき

前頭前野など、いろいろなところがはたらいています。でも、音読しているときと比べると、赤い部分がかなり少なくなっています。

考えごとをしているとき

脳をいっぱいはたらかせているように思いますが、ほんの少ししかはたらいていないことがわかりました。

テレビを見ているとき

よくはたらいているのは、ものを見るときにはたらく後頭葉、音を聞くときにはたらく側頭葉です。そのほかのところはほとんどはたらいていません。

コンピューターゲームをしているとき

ものを見るときにはたらく後頭葉や手指の運動をコントロールしたり、見た情報を処理したりする部分が活発です。前頭前野はほとんどはたらいていません。

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